高齢化社会の日本において需要が増加傾向にあるにも拘らず慢性的な人材不足に頭を悩ませている介護業界では、20代を中心とした若い世代が引く手数多の状態です。こうした理由から他業者から介護職への転職を決断する人も少なくありませんが、転職をする上で気をつけるべきポイントがいくつかあります。
まず一つ目が雇用形態で、一口に介護職と言っても事業所によって希望している雇用形態が異なるので注意が必要です。例として挙げると有料老人ホームや特別養護施設が正社員の雇用に力を入れているのに対して、訪問介護やデイケアはパートやアルバイトの雇用が多い傾向にあります。正社員とアルバイトでは当然社会保障から給料に至るまで雇用条件に大きな違いが出るのは否めません。一つの事業所で長く続けていくのであればこの点について確認しておくことが大切です。
事業所を選ぶ時は仕事をする上で大事な将来性についても考えなくてはいけません。企業として多角経営している所であれば、経験や実績を重ねることで将来的にエリアマネージャーや新規で事業所を立ち上げた時の責任者になる道もあります。反対に経営がそれほど思わしくない所では出世はもちろん、収入のアップも難しいのが実情です。安定した生活の確保も仕事を続けるモチベーションに繋がるため、事業所の規模も重要なポイントとなります。
さらに、転職をする際にしっかりやっておきたいことが決断に至った理由の明確化です。介護職に限らず自身が不満に感じた点が改善されなければせっかく転職をしても意味がありません。同じ失敗を繰り返さないためにも、雇用条件や職場環境などの見極めをすることが重要となります。雇用形態や事業所選び、転職理由の明確化など、20代で介護職の転職を考える場合、さまざまな要件を考慮することが大切です。